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カラスと女の子

「写真ってなにがいいんだろう?」と友達に聞かれました。
僕だってなにがいいんでしょうね、って思います。
正直みたものを押せばいいやって思ってます。撮れなかったら撮れなくてもいいやって思っています。
自分がみたものを切り取れたであろうから、それだけで嬉しいです。

昔、代々木公園のベンチで本を読んでいたら、同年代くらいの女の子がすぐ近くで絵を描き始めました。
こちらを背にして、木に前にして小型のキャンパスに描いていました。
僕はフィッジェラルドの山が大きな宝石だったという短編を読んでいました。
ふと、何気なく顔を上げたらその女の子の目の前にある木にはカラスが数羽おとなしくとまっていて、まるで胸をはってモデルになっているかのように見えるのです。
絵を描いている間ずっとカラス達はそこにいました。手を伸ばせば届く距離に。
最初は驚いたけれど、「ああ、そうなんだ」となんだか納得してしまい、僕もまた本に戻りました。
しばらくしてから次に顔を上げたときに、彼女はキャンパスを鞄にしまい込み、渋谷方面に歩いていってしまいました。カラスも同時にどこかに飛び去っていきました。
なんとも不思議な光景でした。カラスが絵を描いている間ずっとおとなしくしていたのですから。

でも、意外と歩いていると他にもおもしろいものや、なんだこれってものがたくさんある。
それをとっておきたいのです。とっておければそれでいいや。
で、まあそれでカメラを毎日持ち歩いていると・・・。絵を描けたら絵でもいいのだけど、描けないので仕方ないので写真を撮っています。
あまり難しいことはわかりませんがいろいろ撮らせてくだせぇ。
なんかおもしろいものあったら教えてください。
以上突然の心の告知でした。はい、ええ、今酔っていますよー。ワイン二瓶目突入です!

ちなみに、その数日後、環八沿いを自転車で疾走しているボクの頭にですね、カラスがですね、
降りて来たのです。完全に不意打ちでした。ピリオドの向うに行ってしまうところでした。
誰かにげんこつをされた気がして驚いて
見上げたらカラスがバタバタ飛び去っていきました。
たぶんその当時髪を金色にしていたのでカラス君は光ったものに反応したのでしょう。
「えっ」と驚き、呆然としていると道路を挟んだところにいたおばちゃんがこっち指差してげらげら笑っていました・・・。
よ、よろこんでいただいてありがとうございました・・・。写真とってよ・・・。

カラスと女の子_d0011742_2102944.jpg

by swansong_day | 2007-02-14 02:08


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